H24(2012)年度
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平成24年度 第2回 公開授業研究会
           11月24日(土)

全国から御参加いただき ありがとうございました!!

 今回も,午前中は全クラスで2時間の授業を公開しました。本校の教員のほぼ全員が,1〜2時間の授業を見ていただくことができました。参加者の皆さんには,自由にご参観いただきました。
 午後の中心授業は,福本茂男教諭が体育館で,数学Aの授業(1年2組)を行いました。福本教諭は,平成20年12月についで,2回目の中心授業でした。福本教諭は,今回の中心授業について,「特別なものを用意するのではなくて,いつもどおりの授業を行う:ただし,その授業は,質が高く,高いジャンプ課題のあるものをつくり上げていく」ということを狙いとしていました。
 1年2組の生徒たちは,始まるまでは比較的リラックスしていました。授業に入ってからは,最初は,やや落ち着かない様子も見受けられました。しかし,グループ学習を通して,静かに一心に学びに集中していきました。

 授業後の研究協議では,本校教員で,各グループの学びの状況に着目した授業分析を行いました。スーパーバイザーの佐藤学先生の「全員が交流し合うことは,検討会で最も大切にしたい礼儀」だというアドバイスもあり,教員全員で,今回の授業についてのコメントを述べました(これまでの公開研では,設定時間の関係もあり,全グループの検討ができた段階で打ち切るようにしていました)。
 教材・学習課題・個々の生徒たちの状況・日常的な学級での姿との比較・個々の教員の授業作りの有り様その他,多角的な観点から検討を深めていくことができました。各グループで起こっていた,小さいけれど実に豊かな学びのドラマ場面を掘り起こしていくことができました。一般の参加者の方からも感想を聞くことができました。

 その後の講評では,先ず,参加者の中から,草川剛人先生(帝京大学),高良健一先生(東京経済大学),北川威子先生(元祇園東中学校校長),永島孝嗣さん(東京大学院生)から,一言ずつ授業に対する批評をいただきました。
 その後,スーパーバイザーの佐藤学先生からは,「中心授業は,数学の授業としては,ほぼ完璧な内容を持つものであった。生徒たちが,誰もが安心して学びに入っていくことができる授業になっていた。」との評価をいただきました。
 佐藤先生は,そのような授業ができた理由として,授業の中の事実を具体的に取り上げながら,次の各点を挙げられました。
  @教師自身が,言葉を選び,本当に必要最小限なことしか発していない。
   (無駄なおしゃべりは,生徒の学びを妨害する)
  A授業開始後,直ぐにグループに入る。
   (5分以内に入らないと,生徒の意欲は途切れる。助けあえる安定感が必要)
  B高いレベルのジャンプ課題を設定している。
   (教科書に書いてることをいくら説明されても興味は持てない)
  C「話し合い」ではなく,きちんと聞きあえる「学び合い」の関係ができていた。
   (答を写す者はなく,小さい声で確認しあいながら全員が黙々と課題に取り組んでいた。)
 
 さらに,佐藤先生からは,「学びの共同体の構想と実践」について,世界的な情勢や理論面等をふまえての解説をいただきました。その中で,本校の目指すべき具体的な目標(学校経営/授業作り)についての提案もいただきました。このうち,授業づくりに関しては,次の@・Aの点を中心に,普段の私たちの授業を見つめ直す契機となるヒントが豊かに含まれていました。
  @全体としては,「個人授業・個人学習」の雰囲気が残っている点を克服する。
(教師のムダな言葉・解説が多く残っている。)(生徒1人では学びは起こらない。)
  A生徒が学びに夢中になれるように,もっともっと課題のレベルを上げていく。
  (分かりそうで分からないレベルの課題設定)(ジャンプのある学びを繰り返す)
  (学びは,「基礎→発展」の順に進むわけではない,思考・探求が先に伸びていく)
  (教科の本質に根ざしたオーセンティックな学びを展開する)
 佐藤先生の講評に続いて,部屋聡先生(広島県教育委員会高校教育指導課指導主事)から,助言をいただきました。部屋先生は,主体的な学習を可能にする課題設定の重要性と,生徒の意欲を高め,学習活動を評価できるようなアウトプットする場面の増加について,分かりやすくご指導くださいました。

 今回も,北は北海道から,南は九州まで,全国各地から約100名の方々にご参加いただくことができました。今回は,高校現場の先生方だけではなく,大学関係者,大学生・大学院生が多くいらっしゃいました。アンケート等では,激励とともに本校がしっかりと受け止めるべき問題提起を数多くいただきました。(なお,授業後の検討会が設定時間よりも,かなり長くなりましたことについては,誠に申し訳ありませんでした。)
 学び合いによって,一人残らず参加する授業を実現する。その基本理念の実現を目指して,今後も取り組んで参ります。そのために,生徒を,教師を,一人残らず信頼する関係作りについても,着実に進めていきたいと考えております。
 次年度も,公開授業研究会を計画(年2回の予定)しています。次回も是非ご参加くださいますようお願いいたします。
◆公開授業の様子
◆中心授業の様子
◆研究協議の様子